2012年7月1日日曜日

友師会6月支援活動 こうやくんハウス設営 その1


5月活動で、開設のめどが立ってきました「こうやくん広場」
友師会の物資保管、被災した皆様に集まってもらう拠点として、準備を進めてきました。
土地を提供して下さいます江尻さん宅の改修のお手伝いも同時進行でおこない、その作業がほぼ完了いたしました。



前回、壁はがし、断熱材の除去などをさせていただいて、帰路につきました。
庭に運び出された大量の建築材は、すでに撤去されていました。

今回は、気になっていた床下の土砂の撤去作業。
長い間海水を吸って、所々ぶよぶよになった床は、もう使えないので全面的にはがして作業に入りました…が、簡単な構造だった壁と違い、床は基礎にアルミの構造材が縦横に張り巡らされ、その上に発泡スチロールの断熱材、そして木材のねだ。

コンパネが接着されている上、ねじ釘で留められているため、バールでめくっても全くはがれません。


プレハブ設営のため遠い岐阜から来て下さった、
中島工務店
さんに聞くと、丸鋸で少しずつ切って剥がしていくしか無いとのこと。

丸鋸は結構お寺でも使うので、みんな結構慣れています。
ねじ釘に気をつけながら、適当な大きさに切断して、バールで剥がしていきますが、コツを掴むまでなかなか進みませんでした。


床下は、パリパリになった土砂が積もっていました。
なめると辛い!当たり前ですが津波で運ばれた土砂は塩気があります。



床材に切り目を入れて、バールで壊す組、木槌で叩きおる組、やりかたをいろいろ試しつつほとんどの床をめくる事が出来ました。


また、別部隊が岩佐イチゴ農園のビニールハウス内で、収穫の終わったイチゴの苗を引いて次の苗を植える準備の作業を手伝わせていただきました。

農家の大変さは、地元でも目にしていますが、大規模農家は本当に大変です。
いろいろな部分を直しながら、作りながら、人を雇う余裕の無い中本当に頑張っておられました。

震災直後、社協の方に岩佐のお母さんが言われた言葉

「自分の住むところはいいから、とにかく復興のためにもイチゴを作れるようにしたい!」

農家の心意気をいつも心に刻みます。

いつもイチゴを休憩のときにいただきますが、今回は岩佐農園のお母さん特性イチゴジャム!
最高のおいしさ!

その2につづく
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友師会6月支援活動 こうやくんハウス設営 その2



様々なご縁があって、このこうやくんハウスが形になることになりました。

高野山真言宗神戸宗務支所からハウスの提供の話を頂き、現地で活動させていただいている友師会の縁をたよりに、「生かせる場所」を検討。

山元町のこの場所に決まりました。

岐阜から13時間かけて、五台の大型トラックにプレハブを乗せ、到着するやいなや設営に掛かって下さった中島工務店さんの職人の皆様。

場所を提供下さった、江尻さんのご家族。
現地本部で折衝に当たってくれた藤井師。
維持管理の費用捻出に多大な協力を頂く高野山真言宗の本山

どれ一つかけても実現することは難しかったと思います。


職人さんたちも急ピッチで設営して下さいましたが、滞在期間中に完成しない恐れが…やれることはやっちゃう友師会。
プレハブの屋根の設置を買って出ました。




聞けば、中島工務店さんは、阪神大震災の折り、被災した神戸のお寺さんの改修や、仮設住宅の建築で、神戸の宗務支所の方とご縁が出来たそう。

社寺建築、一般住宅の建築、古いお寺の耐震補強など、なんでも請け負って下さるそうです。



今回持ってきて下さったのは、プレハブ四棟。



風呂トイレに一棟、二段ベットが四つ入った寝室に一棟、炊事場に一棟、そして足湯や集会に使えう多目的用に一棟。


職人さんに見えますが、友師会員の僧侶です。



とりあえず、三日間の作業で、設営、屋根付けなど終了!

こうやくんシールを貼って一応の完成となりました。
たくさんの人が利用してくれたら嬉しい限り。

七月中には水道とガスが入り本格始動です!
次回は短期集中、七月十~十一日に現地入り予定です。



ここで告知!
真言宗の教師の方、またはその紹介のある方で、このこうやくんハウスを使って被災地の支援活動を実行しませんか?


まだまだ、
除塩除草作業、家屋清掃、メンタルケアなど、
いくらでも現地で活動できることがあります!


活動希望される方は
facebookの友師会ページから、
企画をメッセージにて送って下さい。
http://www.facebook.com/yushikai


被災地のためになることなら、
どんどん使って下さい。
企画お待ちしております。

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2012年6月3日日曜日

友師会 5月支援 lこうやくん広場開設準備 その1



3月4月と、小部隊で現地入りして、計画を進めているこうやくん広場。
被災地の皆様を様々な形で支援できるように現地に、物資や機材を保管したり、雨が降っても足湯が出来る場所を探していました。

山元町の中央公民館に避難していた頃から、何度も足湯を経験してくれて、仮設住宅に移動されてからも友師会が、仮設住宅に入るきっかけを作って下さった江尻さん家族宅の空き地を利用させていただけないかと相談を重ねていました。

津波後、少しづつ少しづつ瓦礫の撤去などを個人で続けてこられましたが、家屋の中がほとんど手つかずであることを聞き、お手伝いを申しでました。



おうちの中に入らせていただくと、津波の生々しい爪痕を見て取れます。

家族でどうにかしようと思えるレベルを超えていましたが、それでも、家屋内の土砂をはき出し、汚れた壁紙をはがしたり、濡れた石膏ボードを外そうと努力された跡が残っていました。




幸い、構造を支える鉄骨のゆがみや、腐食が少なく、リフォームすれば元の生活に一歩でも近づく事が出来るかもしれない!
と、友師会のみんなで、一階部分の解体を進めることとなりました。


同時に、ユンボを持ち込み、庭部分にちらばったガラス片の除去、津波にさらわれて土砂が片寄った庭の整備を行うこととなりました。
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友師会 5月支援 lこうやくん広場開設準備 その2



結構なんでも出来る人材がそろってる友師会!
ユンボだってこのとおり!

凸凹の庭の土をかいていくと、底の方から採石の青い層が出てきます。
「津波前の庭の土です」
20センチ近く土砂が流れ込んできたことを物語っています。


一日目はリビングキッチンや扉を外し、洗面台や水屋など外せるものを外していきました。
震災直後なら、分別せずとも瓦礫として処理できたそうですが、一年たった今では、分別しないと持って帰ってもらえないそうです。


2日目は、石膏ボードや壁の中の断熱材を取り除いていきました。
丸一年以上たっているにもかかわらず、断熱材も石膏ボードも泥がしみこみ湿っていました。



別部隊が、岩佐イチゴ農園のビニールハウス設置作業のお手伝い。

鉄パイプをサンダーで切って、


イチゴの苗の棚を補強していきます。



温室の中で汗をフキフキ、クランプで留めていきます。




どっちの作業も、おやつは岩佐さんの採れたてイチゴ!

なんと、岩佐さんのイチゴ農家と、江尻さん宅はお隣同士なのです。
江尻さんと出会ったのは、山元町の避難所。
役場のボランティアセンターで派遣された岩佐さんのイチゴ農園。

江尻さんの娘さんに、足湯をしながら「友師会のホームページがありますよー」とお話ししたことがあり、ホームページを覗いてみてくれた娘さんが「あれ?うちのお隣さんが写ってる!」


偶然なのか縁なのか、たくさんの人と出会った中で、現地の足がかりとなってくださった2軒の家がお隣さん!


手作業で、ガラスの撤去作業。
土の中に大きなガラスや、瓦、コンクリート片がたくさん埋まっています。


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友師会 5月支援 lこうやくん広場開設準備 その3



3日目。
高速道路から見た風景。
たくさんの水田に水が張られ、稲が植えられていました。

知らない人が見たら、津波の被害にあったところだとは信じられないかもしれません。

しかし、まだまだ復旧できているところと出来ていないところの格差が激しく、出来ているところはより綺麗に、出来ていないところは一年たってもほとんど手つかずという状況が見えてきます。



江尻さん宅作業もドンドンはかどり、家の中の壁は、強度にかんするもの以外は全て撤去。


外した壁など、山のようになりました。



ユニットバスや部屋の仕切りを構成していた、アルミの柱も完全に亡くなりました。
電気と水道が来ているので、住もうと思えば住めなくも無いところまでこぎ着けました。

もう少し時間があれば、床を全てめくって、床下の土砂も綺麗にすることが出来たのですが、今回はこれで終了!




庭の様子。
大きなガラスは、だいたい回収できたように思います。

右手の広い部分に、神戸の企業が提供して下さるプレハブを建てさせていただいて、「こうやくん広場」になる予定です。



トイレも新品同様!また買うと高いので使える部分を綺麗にしました。
土砂にまみれて、パイプも詰まっていたので捨てるつもりだったそう。



ビニールハウス部隊が
岩佐さんたちと記念撮影。

岩佐さんや江尻さん達とこんな風に記念撮影したのは、1年以上たつけど、初めてでした。
気持の余裕がないと、なかなかこんな事も出来ません。


温室も順調に増えて、ゼロからここまで再開された人間の力を感じて、ふるえるようです。

家の中がだいたい仕上がったので、庭の最終調整。



凸凹だった庭も、なんとか形になりました。
でも、土が流されているので、平坦には、ほど遠いのですが…


今回は、高野山からも本山職員の方が2名加わって下さいました。
2日目で帰宅せざるをえず、写真に写っていませんが、他4名の友師会員が、力を合わせてくれました。

筋肉痛になった方もおりましたが、全ての作業を終えることが出来ました。

次回の被災地入りは6月25~27日の予定です。

お知らせ!友師会Facebookページあります!
http://www.facebook.com/yushikai

活動のリアルタイム報告を行っています。

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高野カフェ in 姫路



友師会の活動報告をかねて、姫路市にあるイーグレ姫路で高野カフェを開催しました。



パネルにこれまでの活動の記録を貼り付け、宮城県の岩佐イチゴ農園直送のイチゴを直売させてもらいました。




来場された方に、お茶のお接待と足湯を体験してもらいました。

被災地で足湯をしながら聞かせて頂いた話や、現地の様子などを話し合いながら、姫路の人達に足湯を体験していただきました。


イチゴ、たくさん用意していましたがあっという間に完売!


和歌山の高野山から、ゆるキャラのこうやくんも参戦してくれました。
たくさんの人に来てもらおうと、姫路のローカルFM局 79.3 FM GENKIの生放送中にスポット広告をお願いに行くと…


なんと、すんなりOKがでました!
生放送でアナウンサーの方が、上手にアドリブをいれつつ高野カフェの宣伝をして下さいました!

うれしかったのが、放送後スタッフの方が「わーこうやくんやー」「ストラップ持ってます!」と言って携帯につけているストラップを見せて下さって記念撮影してくださったこと。



高野カフェの宣伝に現在工事中の姫路城にもゲリラ突入?

高野カフェやってまーす!たくさんの方が一緒に記念撮影。

けっこう知名度が高くびっくりしました。





こうやくん効果結構大きくて、こうやくんを見て、足湯を体験に来てくれた人、パネルを見学してくれた人。たくさんの方とふれあい、友師会の活動を知っていただくことが出来ました。
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2012年3月11日日曜日

東日本大震災一周忌



友師会員は、そのほとんどが播磨青年教師会という青年僧侶の会に所属しています。

播磨青年教師会が主体で東日本大震災の追悼のため、友師会がいつも行かせていただいている山元町の海岸で、静かに慰霊法要を行いました。

友師会以外の方は、初めて現地に足を踏み入れた僧侶もおりました。
海に向かい、静かに心を込めて魂のやすからんことを祈りました。




3月11日には、各地で慰霊のイベントがおこなわれました。

高野山真言宗も宮城県の名取市で東日本大震災物故者諸聖霊追悼法要を厳修いたしました。
高野山から管長さまをはじめとしてたくさんの僧侶が現地を訪れて 震災に関わるすべての亡くなられた方々の冥福をお祈りいたしました。

あれから一年。
現地の姿は刻一刻と変わっていきます。
復興に力を注ぐためにも、家族や親族、友人や恋人を亡くされた方々の心が少しでも救われますように。
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